公開日 2019年6月25日 最終更新日 2021年9月23日
米津玄師の『海の幽霊』を聴いて、また新しい世界を見せてもらったと感じる人は多いのではないでしょうか。海に対しても、違った角度から見ることができる、素晴らしい曲です。今回は、米津玄師の『海の幽霊』の歌詞の意味について、深く見て行きましょう。
過去の出会いへの思い
以前主人公は、とても大切な出会いをしたのです。でも今、同じ場所にいても相手はそこにはいない。心の中には、あの時の思い出を探す自分がいるのです。自分にとって大切な存在とは、突然出会えるもの。
でも突然の別れが訪れる時もあります。そういった中で、相手の存在を思い出すだけで、前に進めるようなケースもあるでしょう。過去の出会いに対しての思いが、最初に綴られているのが『海の幽霊』の歌詞です。
曲の流れについて
サビがどこで来るのだろう?と思いながら、曲を聴く人はとても多いですよね。サビにより、その曲の良さを強く感じる時も。
逆に、サビによりあまり曲に興味が持てないと思う人もいるでしょう。でもこの『海の幽霊』は、サビの入り方がとても珍しく、そして思い切り引き込まれていくものなのです。
少し油断をしていた自分を知るような、異世界に連れて行ってくれるようなサビの部分でしょう。曲は海の中のように浮遊感があります。揺らめいた感覚で聴いている中、まるで深海にいるように感じる人もいるのではないでしょうか。
この中で、突然のサビの部分。更にこの曲の世界に深く入っていけるのです。海は、あなたにとって、どのような存在でしょうか。
この曲を聴くと、海の怖さを感じたという人もいます。逆に包容力を感じる人も。様々な感覚を与えてくれるのが、米津玄師『海の幽霊』なのです。
なぜ「幽霊」なの?
では大切な人と出会えたのに、なぜ幽霊と呼ぶのでしょうか。それは、もう会えない相手に対して「あの人は幽霊だった」と自分の中で思いたい、主人公の気持ちなのかもしれません。
そう思えば納得がいって、整理ができるように思うからです。もしそう思わなければ、前に進めないと思うために、いつか出会えると信じながらも、今はこう思いたい気持ちがあるのです。
でもタイトルに「幽霊」とつくからこそ、この曲が更にミステリアスで不思議なものに感じますよね。
米津玄師の世界観について
米津玄師の曲は、純粋でとても深いものばかりです。でも押し付けるようなことはなく、多くの色を使い仕上げている中、よかったら見てみない?というように、教えてくれるもの。
だからこそ、聴いていて違和感がなくスッと心に入ってくるのでしょう。