タイタニックの映像が14年振りに公開され、巷で話題になっています。
映画でおなじみの豪華客船タイタニック号は、未だ海底に沈没したままであることを知らない人もいるはず。
そこで今回は、公開されたタイタニック映像でわかる今の姿について、詳しくお話ししていきましょう。
100年以上も経つタイタニック号の沈没事故
ディカプリオ出演の映画タイタニックは、実話をもとに作成された作品です。
20世紀初頭に誕生した豪華客船。1912年4月14日、初めての航海中に北大西洋の氷山にぶつかり、翌日に沈没した歴史的な事故です。
亡くなった人の数は1513人、戦時中以外では20世紀で一番大きな海難事故と呼ばれています。
それから早くも100年以上が経過した現在、タイタニックの映像は定期的に公開されていますが、船と一緒に海底に残る宝物なども未だに話題になっています。
14年振りに公開されたタイタニックの現在
国際チームの深海探検家RMSが、最後にタイタニックを訪れてから14年経過した今、特殊なツールを使い5回の潜水を試みて、現在のタイタニックの映像が記録されました。
過去の映像と比較して、一番のダメージになっているのは船首の右側です。過去のタイタニックの映像では、残っていた船長のバスタブデッキの一部がなくなっています。
タイタニックが沈没して海底に当たった際に、船の上部構造はほとんど崩壊したといわれています。
機械室のあった部分がバラバラになった今、船尾と船首の間には乗客の持ち物などの残骸が、未だに残っているともいわれています。
海と一体化していくタイタニック
現在残る数々の資料では、タイタニックは海底に眠るように静かに沈没したという記載がありますが、現在の映像を見てもわかるようにかなり衝突の衝撃があったようです。
現在は14年前よりもさらに崩壊や腐食が進み、海底の生物の住み家になっています。海水の塩分やあらゆるバクテリアは、船の金属をどんどん腐食して原型を留めない姿に。
さらに海での人間の活動は魚の数を減らし、プランクトンの消費が少なる現象を引き起こしています。
すると海底に眠るタイタニックには多くの有機物が沈殿し、さらにバクテリアによる船の腐食が進むというサイクルが生まれるそうです。
今回のタイタニック映像は、ナショナルジオグラフィックで2020年、特別番組として放送予定になっていますので楽しみですね。
自然のプロセスに身を委ねる豪華客船
これからもタイタニック号の腐食が進むと、科学者たちがコメントしています。
事故当時、豪華客船で航海を楽しむ人たちの姿を考えると、衝突事故はとても切ないですね。
海の中で魚や生物と共に、安らかに乗客は自然に帰っていくのでしょう。