YOASOBI「ミスター」の歌詞の意味については、原作小説の内容と共に深く知っていきたいですよね。
今回も原作小説を楽曲にしているため、その関係性が気になるところです。ではYOASOBI 「ミスター」の歌詞の意味と原作小説について見ていきましょう。
小説について
2月から始動した直木賞作家とのコラボプロジェクト。ここから生まれたのが「ミスター」です。
4名の小説家が書き下ろした作品をYOASOBIが楽曲にしました。「ミスター」の原作小説は、島本理生先生が書き下ろした『私だけの所有者――はじめて人を好きになったときに読む物語』です。
主人公のアンドロイドが、自分の所有者である相手に対して持った感情。それははじめての感情なのです。とても切ない物語になっていますので、小説についてもチェックしたいですね。
楽曲のティーザー映像
リリースに先駆けて、曲のティーザー映像が公開されました。2020年5月にリリースされて累計2億回以上再生されている「ハルジオン」のMVを手掛けた”異次元TOKYO “が担当しています。
ヴォーカルikuraによる原作小説の朗読、そして楽曲を一部聴くことができるのでこちらについても観ておきたいですね。
「ミスター」の歌詞の意味について
曲の主人公は今1人で暮らしているのです。そして大切な人との暮らしについて思い出しているのでしょう。
ビルがとても多い都会から、遠くにある海辺の街に思いを馳せるのです。初めて会えた日、このことをよく覚えているのです。
きちんとしたシャツやジャケットはあまり似合わない人だった。口数は少ないタイプで、よく叱られていたのです。
自分はアンドロイド、でも心はちゃんとあるのです。だから自分にはできないことが多いと感じて、落ち込むような時もあったのでしょう。
大切な人のことを知りたい、どんなことでも知っていたいのでしょう。でも教えてほしくても伝えることができなかったのです。
そして聞けないまま1人で祈る夜。相手を理解したい思いを持ちながら、日々は続いていったのでしょう。
たまに穏やかな優しい表情を見ることもできたのです。そして涙していた時も。これを優しさのように感じたのでしょう。
今も声を聞かせてほしいという思いがあるのです。もう一度だけでいいという思いがあるのでしょう。優しいけれど不器用、そんな大切な人の声を聞きたいのです。
でもこう願う自分の気持ち、これをどのように呼ぶのか分からずに戸惑いもあるのでしょう。
厳しくてもいいと心から願っているのです。今までと同じように自分を叱ってほしい、そう願う思いがあるのでしょう。
はじめての気持ちが表現されている曲
原作の小説との関係性から見ると、曲の中の主人公はアンドロイドです。でも心を持っていて、記憶にもしっかりと残っているのでしょう。
このような中で大切に感じる存在は、もう近くにいないのです。一緒に過ごした時間を思い出して、切ない気持ちになっているのでしょう。
もう一度声が聞きたい、叱られた記憶もとても懐かしくまだ心に残ったままなのです。アンドロイドとして、はじめてのこの感情をどうすればよいのか分からない思いがあるのでしょう。
都会ではなく海辺の街で、どのような時間を過ごしたのかが歌詞から想像できます。そしてまだそれを終わったものだと思えないのでしょう。でも願いや祈りがあっても、儚さを感じているのです。
アップテンポな曲の中に感じる切なさ
アップテンポな曲なのですが、切なさが心に響く曲になっています。自分の中に芽生えた感情に対して戸惑いながらも、その気持ちを大切にしたい思いもあるのでしょう。
様々な思いを持つ中で、もう一度一緒に過ごした時間は過去になっていくのでしょうか。それともこのまま思い出として、大切にしながらひとりの時間を過ごしていくのかもしれません。「人を好きになること」について、あらためて考えることができる曲だと感じます。
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