辛坊治郎がヨットで太平洋横断を単独無寄港で成功のニュースが流れ、ほっとした人もいるでしょう。不慮の事故で一度失敗し、九死に一生を得ての再チャレンジだったので、心配も大きかったのでは。辛坊治郎のヨット挑戦に焦点を当ててみましょう。
ヨットとの出会いは?
辛坊治郎は、1956年4月11日生まれ、65歳(2021年現在)、鳥取県生まれの埼玉県育ちです。1980年から2010年まで約30年間、54歳まで大阪の読売テレビ社員として、ニュースのキャスターや解説などでお馴染みでした。
退社後もテレビやラジオなどで活躍を続けています。特に関西での知名度はとても高く、印象的な番組は「たかじんのそこまで言って委員会」という人も多いでしょう。
ヨットとの出会いは、早稲田大学在学時でした。1年生の時に、体育でヨットの実技を気軽に選択したことがきっかけでした。風に乗る魅力にひかれ、1人乗り競技用のヨット同好会に入りました。読売テレビ入社後も休暇を利用し、ヨットを趣味としていました。
2013年のチャレンジ
ヨット専門誌にコラムを連載していることが縁となり、ブラインドセーリングの第一人者・岩本光弘氏と太平洋横断にチャレンジしたのは2013年6月でした。
出港5日目に、クジラと思われる巨大物と不慮の衝突事故で浸水。救命ボートで漂流し、海上自衛隊の救難飛行艇に無事2人とも救助される衝撃的なニュースでした。この出来事で辛坊治郎を知ったという人もいるでしょう。
愛艇と再チャレンジ
2019年に岩本光弘氏はアメリカ人とペアを組み、アメリカから日本の太平洋横断に成功し、リベンジを果たしました。
この成功にも勇気をもらい、辛坊治郎は今回、一人だけの単独無寄港で太平洋横断に挑戦しました。年齢的な体力や精神力を考え、ラストチャンスという思いで、人生の夢に8年越しの再チャレンジでした。
妻の名前にちなんで名づけられた全長約12mの愛艇「KaorinV」とともに、2021年4月9日に大阪を出港しました。大波や強風など嵐と戦い、孤独と戦い、仮眠続きの体力消耗と戦い、69日間の航海で、アメリカのサンディエゴに無事到着。ゴールには岩本氏も待っていました。
到着日は現地の6月16日でした。8年前の6月16日は2013年に出航した日でもあり、前回の無念を見事に晴らして嬉しかったことでしょう。男のロマンや海のロマンが感じられますね。
帰りもヨットで
19日にテレビ出演し、帰りもヨットで航海することを表明しました。サンディエゴには15日間しか停泊できないそうで、メンテナンスと休養後に再出港するそうです。
風向きの関係でハワイの南を通るルートになります。帰りは無寄港挑戦ではないので、ハワイなどに寄ることも考えています。台風に注意して、無事帰国してほしいですね。
航海に必要なGPSやレーダーなどの機器をサポートしているのは古野電気で、魚群探知機を開発した世界的な船舶機器メーカーです。公式サイトでは航海の記録を見ることができます。
古野電気公式サイト:https://www.furuno.com/special/jp/shinbo-challenge/