錦鯉のネタは爆発力があって面白い漫才です。M-1グランプリ2021で悲願の優勝を果たし、大会史上最年長で第17代王者に輝きました。一夜にしてスター街道まっしぐら、ブレイク必至芸人・錦鯉にスポットライトを当ててみましょう。
錦鯉のネタの魅力
12月19日に開催されたM-1グランプリ2021の決勝は、過去最高レベルの漫才で大いに盛り上がりました。大会史上最も多い6017組から勝ち上がった10組の熾烈な戦いです。
長谷川雅紀(ボケ担当)と渡辺隆(ツッコミ担当)の錦鯉。前回の2020年に初めて決勝に進出して、「CRまさのり」のパチンコ台ネタでインパクトを残し4位。以降テレビ出演も増えて知名度も一気にアップしました。
2年連続2回目の決勝進出を果たした2021年、貫禄のようなオーラもまとっていてステージで輝いて見えました。
ファーストステージで8番目に登場し、50歳の長谷川が合コンで暴走するネタを披露して、2位タイで最終決戦へ。優勝を決めた2本目は、長谷川が猿を捕まえるネタを披露しました。
錦鯉のネタは、底抜けに明るいキャラでボケ担当の長谷川が50歳を自虐的な武器として、1人コント的な奇想天外な行動を起こす面白さが魅力です。長谷川のキャラを最大限に活かす渡辺の的確で絶妙なツッコミの技が、さらに笑いを生み出します。
若い芸人にも勝るような勢いとパワフルさがあり、誰にでもわかりやすく、受け入れられやすい笑いが特徴です。
突き抜けた感のあるポップな笑いの爆発力が魅力となり、オズワルドやインディアンスよりも少しだけまさった感じがします。
錦鯉の絆
悲願のM-1グランプリ優勝を果たした瞬間に抱き合って流す涙がとても印象的でした。錦鯉は結成9年目でM-1にあと6回チャレンジでき、長谷川は56歳までチャレンジできるというネタもよく言っていました。
50歳の長谷川雅紀と43歳の渡辺隆は、芸歴27年と22年という長い間苦労をしてきたベテラン芸人です。今大会で、最も人生を懸ける思いが強かったのが、錦鯉かもしれません。
40歳の頃に芸人人生に終止符を打とうとした長谷川。同じ事務所の渡辺隆が、年を重ねるほど面白くなると思っていた長谷川に声を掛けて、2012年にコンビ結成します。
長谷川は、「錦鯉は渡辺隆」というほど感謝しています。長谷川を芸人として再起を促し、錦鯉のブレーンとして、人生を導く存在です。
渡辺は、「自分の代わりになる芸人はいっぱいいるが、長谷川雅紀の代わりは他にはいない存在」と認め、長谷川雅紀の面白さを世に出して売れてほしいと、自分はサポートする裏方的な気持ちを持っています。
2人の信頼感やコンビ愛の強い絆は、ネタ中のツッコミで渡辺が先輩の長谷川の頭を何回も叩くところにも表れていたように感じます。
長谷川雅紀のプロフィールについて
長谷川雅紀は、1971年7月30日生まれの50歳(2021年現在)、北海道札幌市の出身です。アルバイトの同僚が劇団員という縁で芝居を始めて笑わせる演技に興味を持ち、海砂利水魚(くりぃむしちゅー)に影響を受けます。
1994年に吉本興業の札幌進出を知り、札幌吉本1期生として23歳で芸人を志しました。タカアンドトシは札幌吉本時代からの仲の良い間柄として知られています。
渡辺隆のプロフィールについて
渡辺隆は、1978年4月15日生まれの43歳(2021年現在)、東京都江戸川区の出身です。小学生の頃からダウンタウンに憧れて、将来は芸人になる夢を持ちました。
オードリー(春日・若林)とは同学年で、日大系列の高校(第一と第二)でアメリカンフットボール部という共通点があります。NSC東京校5期生として1999年に学び、ピースや平成ノブシコブシなどが同期になります。
事務所SMAの先輩・ハリウッドザコシショウやバイきんぐ小峠も認める、芸人としてオールマイティな才能を持つので、番組MCなどでの活躍も期待されます。
中年の星
M-1優勝時にも若い芸人仲間が歓喜するほど、錦鯉の人柄や慕われている様子がうかがえます。中年の星として、たくさんの芸人たちにも勇気づけました。視聴者にも力を与えてくれたように感じます。
公式サイト:https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/529?ima=0000#/news/0
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