大河ドラマ「麒麟がくる」が1月19日、いよいよ放送が始まります。10話まで撮影済みの11月に配役変更せざるを得なくなり、12月から撮り直すことに…。
初回放送を2週間延期との発表も間に合うのか心配でしたが、放送3日前の16日にマスコミ向け完成試写会がありました。これほど短期間に再撮影を成し遂げたスタッフや出演者の方々の苦労と思いを感じて、放送を楽しみたいですね。
謎が多い若き日の明智光秀
1963年から始まり59作目になる大河ドラマ。「麒麟がくる」は、大河ドラマの王道ともいうべき戦国時代ものです。歴史ファンや時代劇ファンには、とても期待が膨らみます。
過去の戦国武将としては、ヒーロー的な人気武将を主役にすることが多かったのですが、今回は最大のヒーローとも言える織田信長を裏切った謀反者としてのイメージが強い「明智光秀」が主役です。
明智光秀は出生年や出生地に関してもいくつかの説があり、歴史の表舞台に登場するまで謎が多い人物です。最近になって、30代の頃は医者としての顔も持っていたという資料が、細川藩の熊本で2014年に発見されたと話題になっています。
謎が多い若き日の明智光秀を、どのように描くのかも興味があります。
本能寺の変の謎をどう演出するのか
「本能寺の変」は日本の歴史上、最大のクーデター、最大のミステリーとも言われます。本能寺の変がもしなかったら、どのような日本になっていたのでしょう。想像を広げることも歴史の大きな魅力です。
「本能寺の変」はなぜ起きたのでしょうか。謀反という大事件を起こした動機として、怨恨説・黒幕説・共謀者説・野望説など、それぞれの説の中にもいくつもの説があります。
光秀が取り持っていた四国の長宗我部に対する信長の政策変更、国替えや羽柴秀吉軍への加勢(配下)を命ぜられたなど、信長への不信や恨み。
黒幕に足利義昭もしくは他の誰かが関係していたのか、いくつかの説が複合的に合わさっている可能性もあるでしょう。織田信長と嫡男の織田信忠が、それぞれ京都に手薄な警護で同時に滞在した油断、織田家臣主要軍の遠征による近畿圏不在など、神がお膳立てしたような偶然の隙が生まれました。
計画的に隙をうかがっていたのか、突発的にスキを突いたのか、大事件の謎は尽きません。「麒麟がくる」では本能寺の変に至る経緯をどのように演出していくのか、光秀のイメージが一変する可能性もあり、わくわくしますね。
配役にも注目したい
爽やかでスマートな印象の長谷川博己さんが、主人公・明智光秀をどう演じるのか、これまでの光秀のイメージを払拭する新たな光秀像が浸透するのか大いに興味があります。
急遽抜擢された帰蝶・濃姫役の川口春奈さんは、時代劇初挑戦。その演技にも注目が集まりますが、ぶっつけ本番的な面は否めないので温かい目で見守りましょう。
明智光秀(十兵衛):長谷川博己
斎藤道三(利政):本木雅弘
斎藤義龍(高政):伊藤英明
帰蝶(濃姫):川口春奈
織田信長:染谷将太
豊臣秀吉(藤吉郎):佐々木蔵之介
徳川家康:風間俊介
今川義元:片岡愛之助
その他にも豪華なキャストが揃い、とても楽しみです。