公開日 2025年2月2日 最終更新日 2025年2月2日
「ベルサイユのばら」がこのたび映画化されました。本作は、フランス革命の時代のベルサイユを舞台に、それぞれの運命を全うする人々の生き様を描いた物語です。
50年以上前にコミックの連載がスタートして社会現象となり、宝塚歌劇団による舞台化、実写映画化やTVアニメ化なども人気の理由となりました。
では今回は、令和の時代に公開された劇場アニメ「ベルサイユのばら」の概要や魅力について詳しくお伝えしていきましょう。
18世紀後半のベルサイユにおける愛と人生のドラマ
「ベルサイユのばら」は、池田理代子先生によるコミックが原作です。本作は「ベルばら」の愛称で親しまれ、1972年から1973年まで、集英社・マーガレットにて連載されていました。
18世紀以降のベルサイユを舞台に繰り広げられる物語で、ラブロマンスやサスペンスの要素を持つフィクション作品です。マリー・アントワネットやルイ16世など、誰もが知る歴史上の人物も登場しますが、気高く美しい架空の人物との関わりの中でストーリーが展開していきます。
コミック連載終了後、1974年には宝塚歌劇団で舞台化された「ベルサイユのばら」。再演を繰り返し、2006年に通算上演回数1,500回を突破、2014年には通算観客動員数500万人を記録した宝塚歌劇団史上最大のヒット作です。
1979年には、ジャック・ドゥミが脚本と監督を務める日仏合作映画「ベルサイユのばら」が公開されました。同年には日本でTVアニメ化もされ、フランスやイタリアでは、「Lady Oscar」のタイトルで放送されていました。
また、TVアニメ版の再編集作品として、声優が大幅に変更されたものが1987年に発売されました。その後、フランス革命から200年が経った翌年にあたる1990年に劇場版アニメとして公開され、こちらが事実上の劇場アニメ第1作となっています。
そして2025年、令和の時代に「ベルサイユのばら」が劇場アニメ化されました。こちらは、2025年1月31日(金)に公開されています。
劇場アニメ「ベルサイユのばら」のストーリー
1770年、オーストリア帝国・ハプスブルク家の皇女マリー・アントワネットは、14歳にしてフランスのブルボン家に嫁いできました。
フランス近衛連隊長であるオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは、由緒ある将軍家の末娘でありながら、跡取りとして剣術と学問を修め、男性として育てられました。
従者であり幼なじみの平民アンドレ・グランディエとは、互いの全てを理解し合うほど深い心のつながりがあります。
そんなある日、パリ・オペラ座の仮面舞踏会に足を運んだマリーは、スウェーデンの伯爵ハンス・アクセル・フォン・フェルゼンと巡り合い恋に落ちます。
宿命的な出会いを果たした彼女たちは、その後、フランス革命という嵐の中を懸命に生き抜くこととなります。
本作の魅力について
フランス・ベルサイユが舞台であること、マリー・アントワネットが主要人物に含まれることから、ノン・フィクションと思う人も多いのですが、本作はフィクション作品です。
厳密には、史実にフィクションが織り交ぜられている作品で、愛と苦悩に満ちたそれぞれの人生が緻密に描かれています。マリー、オスカル、フェルゼンは共に18歳で運命的に巡り合い、互いの恋心は複雑に絡まり合います。
美しく誇り高きマリーは、恋も知らずに14歳で政略結婚をし、容姿端麗で知性的な貴公子フェルゼンと恋に落ちるのは必然だったのかもしれません。
そして男装の麗人オスカルもまたフェルゼンに想いを寄せ、オスカルの従者アンドレは、いつしかオスカルを深く愛するようになっていました。
美しくも悲しき愛の物語の裏で、フランス国内外にて起こる騒動。彼女たちの生涯は、欲望が渦巻く貴族社会、許されざる恋、暴動と惨事といった様々な要素からなります。
マリー・アントワネットを中心としたフランス革命は、誰もが見聞したことのある歴史上の出来事ですが、これがとてもドラマチックに描かれているのが「ベルサイユのばら」の見どころです。
史実とフィクションの融合に魅力を感じる
劇場アニメ「ベルサイユのばら」の制作は、2022年9月に正式に発表されました。沢城みゆき、平野綾、豊永利行、加藤和樹といった声優陣、そしてナレーションを務める黒木瞳という錚々たる顔ぶれも見どころのひとつです。
現代らしい美麗な作画で、ベルサイユでのゴージャスで気高き生活が描かれます。多くのファンが待ち焦がれた完全新作となる劇場アニメ「ベルサイユのばら」。劇場で彼女たちの壮絶な生涯を見届けましょう。
劇場アニメ「ベルサイユのばら」公式HP:https://verbara-movie.jp/
☆こちらの記事もチェック!
>>>「地縛少年花子くん2」のアニメがスタート!怪異の少年と手を組み事件を解決