露の団姫という、落語家であり僧侶でもある女性をご存知でしょうか。落語好きの人にとっては、とても有名でよく知られている存在でしょう。
また僧侶としてもテレビ番組「お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺」(テレビ朝日)に出演していたこともあり、思い出したという人もいるのではないでしょうか。
2足のわらじを履き活躍する、露の団姫(つゆのまるこ)を紐解いてみましょう。
プロフィール
露の団姫(つゆのまるこ)は、1986年10月17日生まれの33歳。静岡県出身で愛知県育ちです。現在は兵庫県尼崎市を拠点にして活動する落語家であり、天台宗の僧侶です。
法名は春香(しゅんこう)といい、本名は鳴海春香。鳴海ハトルから出家して改名しました。「落語家としてはプロなのだが、お坊さんとしてはアマ(尼)」というフレーズで、最初の笑いを取るのがお決まり。古典落語以外にも、仏教落語を得意としています。
3歳の時に死後の世界に興味を持ち始め、中学生から様々な宗教に関する本を読み勉強するようになります。高校生の時に生きることに思い悩んだ時に、お釈迦様の教えや法華経に救われました。
子供の頃は劇団ひまわりに所属し、高校時代には吉本興業の名古屋NSCでも学びます。
公式サイト:http://www.tuyunomaruko.com/
落語家と僧侶
両親の影響から落語好きであり落語家になるか、僧侶(尼)になるかで高校を卒業する時に迷うも、落語家として修業後、将来的に僧侶への道も可能であると考えました。
落語家・噺家の始まりとされ、僧侶でもあった「初代露の五郎兵衛」の流れの一門「露の団四郎」に2005年3月に入門。顔が丸いことから団姫(まるこ)と命名されます。
落語の起源が仏教のお説教にあり、実は落語と仏教は深い関わりがあるのです。3年間内弟子として住み込みで厳しい修業を終え、落語家として独り立ちした頃2011年に結婚、同年に「繁昌亭輝き賞(新人賞)」を最年少25歳で受賞しました。
結婚し、落語家としても活躍し始めた中、出家して比叡山で修業の道を選んだのです。行動力と意志の強さに驚いた人は多いでしょう。
自身のお寺を開山するために奔走
読売テレビの「かんさい情報ネットten.」にて、露の団姫が2020年2月24日に紹介されました。ちょっと気になる話題の人物に密着する、ノゾキミというコーナーで「落語家であり僧侶・二足のわらじを履く女性の日々」と題して放送。
自身のお寺「道心寺」を開山するために、奔走する姿が紹介されました。元割烹料亭を改装して寺院にする予定で、同時に寄席もできる舞台も作ります。悩み苦しむ人が気軽に来て、救われる場所にしたいという志しです。
夫はクリスチャン
夫は演芸場で知り合った太神楽曲芸師の「豊来家大治朗」。キリスト教徒のクリスチャンなのです。既成概念にこだわらず、明るく元気に突き進む姿がとても印象的な露の団姫。
「職業は落語家、生き方は僧侶」を実践し、多くの人を救いたいという素晴らしい女性です。