正代の出身地宇土市は大歓声に包まれ、祝砲の花火が20発上がりました。大相撲秋場所(令和2年9月場所)において、13勝2敗で幕内初優勝を果たした東関脇の正代(しょうだい)。
9月27日の千秋楽、優勝が懸かった取り組みで、緊張による固さも感じられましたが、一つの星の差で追う翔猿(とびざる)を突き落としで退けました。
歴史的初優勝を成し遂げた関取・正代について紹介しましょう。
熊本県出身初の優勝
熊本県出身初の優勝力士になった正代は、熊本市の南に隣接する宇土(うと)市出身です。四股名の正代は本名からきています。正代直也(しょうだいなおや)は、1991年11月5日生まれの28歳(A型)、身長184cm、体重170kg。
熊本農業高校3年の時に国体で優勝。東京農業大学2年で学生チャンピオン(学生横綱)になった逸材で、幕下付け出しの番付権利を得ますが、権利を使用せず卒業まで学業を優先して角界入りしました。
時津風部屋に入門し、初土俵は22歳で2014年3月場所(春場所)でした。2015年十両に昇進した際、対戦相手を考えると食べられないくらい緊張する、できれば誰とも戦いたくないなどとコメント。
その後も個性的なコメントが取り上げられ話題となりました。正代のお茶目な一面と、気の優しい性格から出るコメントではないでしょうか。
内には秘めた闘志を燃やし続けていたことでしょう。新入幕は2016年1月場所(初場所)。2020年1月場所では優勝争いをする活躍を見せましたが、惜しくも優勝を逃します。
地力をつけた正代は、9月場所で初優勝し、大関昇進が確実とも言われています。横綱まで突き進んでほしいですね。
日本相撲協会公式サイト:http://www.sumo.or.jp/ResultRikishiData/profile/3521/
大御所演歌歌手が親戚
故郷熊本出身の石川さゆりさんが、正代の親戚なのです。「天城越え」や「津軽海峡・冬景色」などで言わずと知れた人気演歌歌手で、これまでにNHK紅白歌合戦に42回出場し、9回も紅組のトリをつとめる大御所です。
母方の遠縁にあたり、祖母の兄の奥さんの姪が石川さゆりさんだそうです。2016年の歌番組でゲスト出演した際にふたりは初対面しました。
正代を親戚一同で応援していて、初優勝のお祝い会をしたいと喜びの声を届けています。
正代の四股名への想い
祖母の名前がとても話題になっています。正代正代(しょうだいまさよ)さんです。正代家に嫁いでこの名前に。正代が四股名に本名を使っているのも、祖母を始め、家族への想いが四股名に込められているように感じますね。正代正代さんも孫の優勝にとても喜ばれたことでしょう。
故郷を元気づける優勝
2016年の熊本地震の後、被災地を何回も慰問に訪れ、励ましてきました。正代本人も故郷からの大きな期待を力にして、精進を続けたことでしょう。
今年も九州豪雨の災害が発生し、被災され大変な思いをしている方々にも力を与える、明るいニュースを届けてくれました。