ミキのネタや漫才スタイルは古いと、結成当初からお笑い作家に言われ続けていました。今や兄弟漫才コンビとして、実力と人気を兼ね備えたミキ。
兄弟ならではのネタで、息の合ったテンポのいいしゃべくりは、正統派漫才として定評があります。若い世代から年配まで、幅広い支持を集めるお笑いコンビ「ミキ」を紹介しましょう。
ミキは京都出身の兄弟漫才師
二人の名字「三木」から「ミキ」と付けたコンビ名で、2012年に結成。人懐っこい弟と気の短い兄や、かっこよくモテる弟とモテない兄など、キャラクターのコントラストを強調しつつ、仲の良い兄弟愛を感じる漫才です。
二人の名前から「あーせい、こーせい」(ああしろ、こうしろ:関西弁)をつかみのネタによく使っていました。
ツッコミ担当の兄・昴生(こうせい)は、1986年4月13日生まれの34歳(O型)。
ボケ担当の弟・亜生(あせい)は、1988年7月22日生まれの31歳(A型)。
吉本興業公式サイト:https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=5104
ミキ結成
兄の昴生は大学在学中の2007年から、吉本興業でお笑いの世界に入ります。「やぶれかぶれ」というコンビなどで活動するも、あまり売れずくすぶっていました。
芸人になることを母が反対したため、弟の亜生は大学卒業後、介護の仕事に就きますが1年後、「30歳までは好きなことをしてもいい」と父の後押しもあり、23歳で兄の元へ。
兄もやりたい漫才は兄弟でしかできないと考えていて、2012年4月にミキを結成します。「夢路いとし・喜味こいし」や「中田ダイマル・ラケット」などの兄弟漫才の映像を見て勉強。
よしもと漫才劇場では当時、お客さん票と作家票を合計して順位を出すシステムでしたが、作家から「漫才が古い」とのダメ出しで票が獲れず苦しみます。
劇場の支配人の「今のままの路線でいい」という言葉に勇気づけられ、信念を持って古典的なしゃべくり漫才を極めていきます。お客さんにウケ出したため、批判していた作家も認めざるを得なくなり、劇場の作家票も入るようになりました。
2016年には第46回NHK上方漫才コンテストで優勝、第5回ytv漫才新人賞準優勝など実力を発揮し始めます。2017年にはM-1グランプリで3位に入り、人気芸人となりました。
実は良血統サラブレッド
芸人になることに母の反対もあり、二人の実力で売れるまで公表しないでいましたが、2017年に公表。上岡龍太郎さんが母の兄(ミキの伯父)にあたります。
2000年に58歳で引退した、伝説的なしゃべりの天才です。「A-Studio」(TBS)に2020年1月に出演した際、子供の頃に数回会っただけの伯父からメッセージ。
上岡さんと長く共演し、旧知の仲のMC鶴瓶師匠が連絡を取っていて、「ミキの漫才は型が安定している。ミキをよろしゅう頼む」という言葉に感動する二人でした。
努力してブレイクしたミキですが、漫才を見ると良血統サラブレッドを感じさせます。「ミキBASE」という初冠番組も、4月からMBSで放送開始。YouTube「ミキBASEチャンネル」も配信されています。