公開日 2023年2月21日 最終更新日 2023年2月21日
秦基博「イカロス」の歌詞の意味については、映画との関連性も興味深いところです。いつも素晴らしい楽曲を私たちに届けてくれる秦基博。
今回の作品にも期待が高まります。では秦基博「イカロス」の歌詞の意味と映画との関連性について詳しくお伝えしていきましょう。
映画について
秦基博の新曲「イカロス」にインスピレーションを受けて制作された、3本の映画を束ねた映画「イカロス 片羽の街」。
こちらはU-NEXTにて独占ライブ配信されます。『イカロス片羽の街』では、神奈川県横浜を舞台に様々な形の喪失と再生を描いています。
児山隆監督の「トイレのハナコ」は、進学高校に通っている主人公と横浜の街で出会った家出少女の2人を追う青春物語です。
枝優花監督の「豚知気人生」は、父に対して恨みを持ち学校をさぼり続ける息子が主人公。そして家族を振り回してこの世から消えた父が、豚のぬいぐるみに転生してしまったというコミカルで感動的な内容です。
中川龍太郎監督の「十年と永遠」は恋人をなくした数学教師の女性と彼女に淡い恋心を寄せる生徒の姿を描いています。
「イカロス」の歌詞の意味について
境界線を見て空に伸びている白線があるのです。引き裂かれてしまった永遠がそこで分かれている。
太陽に向かうイカロスの羽は燃えて溶けてしまった、二人の未来のように感じるのでしょう。これが愛だと疑うことなく、どこまでも飛び続けられると信じていたのです。
でも今日とは違う結末に自分たちがあったとしても、選ぶことができたのでしょうか。そしてきっと大切な人の夢を見るのです。
消えてしまうように感じて、何とか思い描いでみるけれどうまくいかないように思うのです。どうか消えないほしい、目覚めた今が夢だったらどれだけよかったのに。
胸の奥はなぜか焼けた状態になっているのです。この傷跡に残っている温もりにすがりながら、片方の翼のまま今日も引き摺るようにして空を見上げているのでしょう。
消えたいと思う気持ちがあるのです。大切な人のいない世界には意味が見つからないから。会いたいけれど会えない、どうすれば抱きしめることができるのかと考えているのでしょう。もう一度そんな日がきてほしい。
消えてしまうように思い、何とか描いでみるけれどうまくいかないのです。消えないでいてほしい、燃え尽きてもいいと思える、それで大切な人に届くことができるのなら。
秦基博の思いについて
この時代を生きる中で湧き上がるように生まれてきた曲だと、秦基博は話しています。テーマは喪失。
2021年頃に自分が今やりたいサウンドは何かを探しながら、作り始めたのです。そして今回はメロディやサウンドができていく中でテーマができて、歌詞ができたとのこと。
喪失というテーマについては、音の世界が呼んだものなのかもしれないと語っているのです。
そしてこの曲の世界からこれだけ違う物語が生まれてくることに驚いたと話しています。普段は映画があってそのために曲を書くケースが多いのですが、こうして自分の曲を起点に物語が生まれるということ、それがとても刺激的でしたとコメントをしているのです。
テーマについて
様々なものを失くして、この時に大切だったことを思い出すのかもしれません。もしくは失くしたからこそ、得られたものもあるでしょう。
これまでの日々の中の喪失について考えてみるのも、この曲を聴く時に意味があると感じられる可能性があります。
ある時に喪失をしたとしても、いつしか当然のように世界が回っていたことに気づく場合もあるでしょう。
でもそうではなく失くしたことにより今の自分がいると思えたとしたら、これからはまた新しい気持ちで歩んでいく自分になれるはずです。
大切なメッセージが込められている曲なので、これからもずっと聴き続けたいですね。
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